活動NO.006-6

SPORTS JAPANアンバサダー活動レポート

スポーツ事故防止対策推進事業「学校でのスポーツ事故を防ぐために」に参加

日程:2015/1/29 , 2/6 場所:東京都、大阪府

アンバサダー:大畑大介

会場の様子1 大畑大介さんの講演の様子1

 JSCでは文部科学省からの委託事業として「スポーツ事故防止対策推進事業」を実施しています。この事業の一環として『学校でのスポーツ事故を防ぐために』と題し、福岡県(1/26)、東京都(1/29)、大阪府(2/6)の3会場においてセミナーを開催しました。
 このセミナーは学校の体育活動中に発生した重篤な事故について有識者による実地調査を基に、事故の発生要因を分析し、最新の知見も踏まえ、類似事故を繰り返さないための方策等を広く関係者のみなさんと共有することを目的としています。

 東京会場と大阪会場の『パネルディスカッション』には大畑大介さんが参加し、「トップアスリートのケガ防止~2度のアキレス腱断裂を乗り越えて~」というタイトルで、お話されましたので、その一部をご紹介します。



大畑大介さんの講演の様子2 大畑大介さんの講演の様子3 会場の様子2

  「私は10歳からラグビーを始め、現役を引退するまで数多くのケガをしました。
 アキレス腱断裂などの外科的な大きな手術は9回しました。
 また、多くの人が経験する成長期に伴う足の痛みも経験し、自分をもっと大きく見せたいと思っている一番多感な時期に、自分の持っている力の100%を出し切れないもどかしさを、初めて感じました。その頃から、私はケガをしたことに対して、後ろ向きになるのではなく、今できること一つ一つと向き合って、前を向いて自分を信じて進めば成功につながると考えるようになりました。

 ケガをすると、以前できていたことは難しいことのように感じてしまいます。多くの人は、ケガをするとマイナスからのスタートと捉えますが、私はゼロからのスタートとして考えるようにしました。そうすることで、すべてがプラスになります。「できる。」「できる。」「できる。」という良い感覚の積み上げになります。このような考え方が、プレーヤーとしてケガと上手く付き合っていく方法だと私は思っています。

 また、学校での事故防止の観点においては、指導者の「見極め」が大事ではないでしょうか。選手、特にトッププレーヤーはブレーキよりもアクセルの比率が高い人の方が上にいけるように感じます。しかし、だからこそ、周りのコーチ、指導者がブレーキの部分を導いてあげることが必要です。

 どの競技でもそうですが、体ができていない、基本の形をマスターしていないなど、未熟な状況で上のステージに立つと、大きなケガにつながります。指導者がしっかりとケガを未然に防ぐトレーニング・練習を課して、ルールにのっとって行えば、それほど大きなケガにはつながりません。

 更に、指導者は自分の体験だけを基に指導せず、その時代に沿った指導法、対処法を常に学ぶ必要があります。昔は「良い」と思われていたトレーニング方法でも、今は危険な場合があります。周りにいる大人、指導者も新しい情報を取り入れ、学んでいくことが大切です。」

 

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