ブックタイトルHealth Management for Female Athletes
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Health Management for Female Athletes
e.エネルギー不足の改善法では,無月経のアスリートではどのようにエネルギー不足を改善すれば良いのでしょうか.アメリカスポーツ医学会では女性アスリートがエネルギー不足に至った原因を見極めたうえで改善方法を考える必要があるとして,4つの原因と改善法を挙げています42)(表26).まずはエネルギー不足の原因を見極め,女性アスリート個々の状況を考慮したうえで,スポーツ栄養士による栄養教育が基本となります.エネルギー不足改善のための治療目標として下記を挙げています42).エネルギー不足の改善法1最近減少した体重をもとに戻す2正常月経が保てる体重に戻す3成人はBMI18.5kg/m2以上,思春期は標準体重の90%以上にする4エネルギー摂取量は最低2,000kcal/日とするトレーニングのエネルギー消費量によってはさらに増やす.もしくは,BMIか体重が目標に向けて徐々に増加するために必要としているエネルギー量よりもエネルギー摂取量を20~30%増やすか,7~10日ごとに0.5kg以上体重が増加するようにエネルギー摂取量を増やす.5利用可能エネルギーを45kcal/kg FFM/day以上にする42)また,国際オリンピック委員会ではRED-S改善のための戦略のひとつとしてエネルギー不足の改善を挙げており,実践的な改善として,最近の摂取表26エネルギー不足に至った原因と治療法原因意図的ではない少ない食事量摂食障害十分な栄養教育*治療(改善)法内科医の紹介,スポーツ栄養士による栄養相談摂食障害を伴わない意図的な減量臨床的な摂食障害十分な栄養教育*医師の診断と管理,スポーツ栄養士による栄養相談,臨床心理士による治療*栄養教育には,スポーツ栄養士と運動生理学者による総エネルギー消費量と利用可能エネルギーのアセスメントが含まれていることが理想的である.122