ブックタイトルHealth Management for Female Athletes
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Health Management for Female Athletes
れら3つの栄養素の適切なエネルギー比率は,炭水化物:脂質:たんぱく質=55~60%:25~30%:15%前後とされます.ビタミン・ミネラルは,エネルギーやその他の代謝反応のほか,歯や骨の形成,酸素の運搬を助けたりする一方,骨や体液の成分にもなります.一般に,炭水化物,脂質,たんぱく質を3大栄養素,これにビタミン・ミネラルを合わせて5大栄養素と言います.これら栄養素の「主なはたらき」と「多く含まれる食品」を表27に示します71).エネルギーだけでなく栄養素を過不足なく食事からとるためには,栄養素のはたらきと含まれる食品の知識を身に付け,日々の食生活に活かすことが重要になります.表27主な栄養素のはたらきと多く含まれる食品栄養素主なはたらき多く含まれる食品炭水化物(糖質)体を動かすエネルギー源,脳の唯一のご飯,パン,麺類,餅,いも類,バエネルギー源ナナなどたんぱく質筋肉,骨,血液などの材料となる肉,魚介,卵,牛乳・乳製品,大豆・大豆製品など脂質エネルギー源.脂溶性ビタミンの吸収を助油,バター,マーガリン,マヨネーズ,ける.細胞膜やホルモンの生成に必要ドレッシング,肉の脂身などミネラル牛乳・乳製品,小魚,大豆・大豆製品,カルシウム骨や歯の形成,筋肉の収縮などに必要ひじき,青菜など赤血球の成分として,酸素や栄養素のレバー,牛肉(赤身),かつお,あさり,鉄*運搬にかかわる大豆・大豆製品,青菜などビタミンA皮膚と粘膜を健康に保つ,明暗に順応レバー,うなぎ,卵,牛乳・乳製品,する視力にかかわる緑黄色野菜などビタミンB 1炭水化物からのエネルギー産生に必要豚肉,ハム,大豆・大豆製品,玄米,胚芽精米,緑黄色野菜などビタミンB 2糖質,たんぱく質,脂質の代謝に必要うなぎ,レバー,さば,卵,納豆,牛乳・乳製品,緑黄色野菜などビタミンビタミンC抗ストレス作用,抗酸化作用,鉄の吸収かんきつ類,キウイ,いちご,柿,緑促進,コラーゲンの生成に必要黄色野菜,淡色野菜,いも類などマイワシ,サケ,サンマ,マガレイ,きビタミンDカルシウムの吸収を高め,骨や歯の形成くらげ(乾),干ししいたけ(乾)なに働くど納豆,モロヘイヤ,小松菜,ほうれん草,ビタミンK血液の凝固に働く.骨の形成を助ける豆苗,鶏もも肉(皮つき),カットわかめ(乾)など「日本食品標準成分表2015年版(七訂)準拠」より*鉄:これまで,「ひじき」は鉄が多く含まれる食品とされてきましたが,「日本食品標準成分表2015年版」では9分の1程度の値に減少しました.また,比較的鉄が多いとされてきた「切り干し大根」でも,3分の1程度の値に減少しています.どちらも,製造の際に鉄製の道具を使用しないことが影響しています.124