ブックタイトルHealth Management for Female Athletes
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Health Management for Female Athletes
c.月経周期に伴う体組成の変化23名の女性アスリートを対象に,月経周期に伴う体重,体脂肪率,除脂肪体重の変化について調査しました.その結果,卵胞期と黄体期で,体重,体脂肪率,除脂肪体重に差は認められませんでした(図14).過去の報告では,月経前の黄体期に体重が増加すると感じているアスリートが43%近くいることが報告されています7).月経周期に伴う体重変動の要因には体水分量の変化が関与していることが考えられます8).これは,黄体期に増加するエストロゲン・プロゲステロンには腎臓から分泌される体水分量を調節するレニンというホルモンの活性を高める働きがあり,体内に水分が貯まりやすくなるためと考えられています9,10).体重体脂肪率kg%kg703060除脂肪体重6020505040104030卵胞期差なし黄体期0卵胞期差なし黄体期30卵胞期差なし黄体期図14月経周期に伴う体組成の変化d.月経周期と主観的コンディションの変化を把握する方法月経周期の中で主観的コンディションが良い時期や体重の変動を把握するために,基礎体温や体重,コンディションの変化などを毎日記録してみると良いでしょう.これらを継続して記録することにより月経周期とコンディションの関連がみえてきますが,重要なことは再現性があることです.つまり,毎月月経周期の同じ時期に同様の症状がみられることです.また,月経不順や月経の量が少なく2 ? 3日で終わってしまう,というアスリートは少なくあり26