ブックタイトルHealth Management for Female Athletes
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Health Management for Female Athletes
長期的にみるとコンディションに影響を与えていた婦人科の問題は改善されますので,自分に合った低用量ピルが見つかるまでの2~3カ月間は調整期間という認識のもとで治療を開始することも重要となります.4- 3プロゲスチン製剤1-2(p8)で説明した通り,排卵後に黄体からプロゲステロンというホルモンが分泌されます.このプロゲステロンを人工的に作ったものを「プロゲスチン」と呼びます.このプロゲスチンの種類は沢山あり,プロゲスチン単独で使用されるものから低用量ピルに含まれて使用されるものまでさまざまあります.また,開発された時期の違いから,第一世代から第四世代まであります(表9).これらのプロゲスチン製剤は,基礎体温で高温期が短い黄体機能不全や月経周期の調節,月経困難症,子宮内膜症などの治療として使用されます.プロゲスチン製剤は低用量ピルと比較し体重への影響や血栓の頻度が少ないため,低用量ピルの副作用が強いアスリートや体重増加を避けなければいけないアスリート,減量があるアスリート,不動部位を伴う障がい者アスリートにおいては,月経対策に有効であると考えます.しかし,保険適用の問題や,一部のプロゲスチン製剤は薬価が高いなどの問題点もあります.表9プロゲスチンの種類第一世代第二世代第三世代第四世代その他プロゲスチンの種類ノルエチステロン(NET)レボノルゲストレル(LNG)デソゲストレル(DSG)ジェノゲスト(DNG)ドロスピレノン(DSPR)ジドロゲステロン酢酸メドロキシプロゲステロン(M PA)50