国立スポーツ体育研究所(INSEP、フランス)との連携協定覚書を締結
2014年3月20日、東京・参議院会館にて、日本スポーツ振興センター(JSC)は、INSEPと両国のエリートスポーツの更なる発展を図る協力体制を構築するため、2016年のリオオリンピック・パラリンピック大会終了時までを期限とした連携協定覚書を締結しました。
2012年ロンドンオリンピックにおいてフランスの獲得した総メダル数の約半分は、INSEPを拠点としている学生アスリートです。INSEPは、学業、トレーニング、スポーツ医・科学を融合したフランスを代表するエリートアスリートの強化拠点であり、日本の国際競技力向上を考える上で重要な資源とモデルケースを有する研究所です。
JSC及び国立スポーツ科学センターは、これまで情報、スポーツ医科学、スポーツと教育(デュアルキャリア)の分野で単発的に相互交流を行い、また、競技団体同士のINSEPやナショナルトレーニングセンターを活用した交流も既に行われています。しかし、このINSEPとJSCの連携協定を通して、より体系化された枠組みの中で、多くのアスリート、コーチ、スポーツ医・科学専門家、マネジメントスタッフが相互に知識、経験、技術、情報を共有し、両国にとって相互に有益となる機会の創出や持続可能な国際連携活動になることを目指します。
具体的には、以下の連携領域に焦点を当てて活動をしていく予定です。
・国際競技力向上に関わる領域のノウハウ、知識、技術等の相互共有
・コーチ、スポーツ医科学研究者、医師、その他専門家がエリートアスリート支援における能力向上及び研鑽に関わる機会の創出・提供
・コーチやアスリートのスポーツと教育の両立支援(デュアルキャリア等)
・必要に応じた競技団体間の国際連携促進支援
・博士・修士プログラムの学生及び教員の相互交流促進支援 等
また調印式は、ヴァレリー・フールネロンフランススポーツ大臣、ギイ・ドリュ国際オリンピック委員会委員、遠藤利明スポーツ議員連盟幹事長らが列席する中で実施しました。
◆連携締結調印式スピーチ(抜粋)
「この協定が結ばれるために、私たちの間で様々な協議がなされてきました。これから先も研究会など様々な形で交流を続けていきたいと思います。また、これを機会により一層の協力が可能となりますことを祈っております。」
(国立スポーツ体育研究所ジャン=ピエール・ドゥ=ヴィンセンジ理事長)
「INSEPはハイパフォーマンスだけではなく、スポーツ選手の社会的な価値をしっかりと考えた取組みをされています。本日、2020年に向けて協定を結ばせていただきましたが、日本とフランスの二国間のメリットが更に進むことを願っております。」
(JSC理事長 河野一郎)
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