「スポーツ基本法」成立
昭和36年に制定されたスポーツ振興法は、我が国のスポーツの発展に大きく貢献してきました。
制定から50年が経過し、スポーツは広く国民に浸透し、スポーツを行う目的が多様化するとともに、地域におけるスポーツクラブの成長やプロスポーツの発展、スポーツによる国際交流の活発化など、スポーツをめぐる状況は大きく変化しています。
こうした状況を踏まえ、スポーツの推進のための基本的な法律として、議員立法により「スポーツ基本法」が成立したのです。
「スポーツ基本法」の概要
スポーツ基本法(平成23年法律第78号)は、平成23年6月24日に公布され、平成23年8月24日に施行されました。
この法律は、スポーツに関し、基本理念を定め、国や地方公共団体の責務・スポーツ団体の努力等を明らかにするとともに、スポーツに関する施策の基本となる事項を定めることにより、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進し、国民の心身の健全な発達、明るく豊かな国民生活の形成等に寄与することを目的としています。
スポーツ基本法の概要は次のとおりです。
- 前文
「スポーツは、世界共通の人類の文化である」
スポーツ基本法の前文は、この言葉から始まります。前文では、スポーツの価値や意義、スポーツの果たす役割の重要性が示されています。
- 総則ほか
前文に続く本則は、次のような構成になっています。
第1章 総則
第2章 スポーツ基本計画等
第3章 基本的施策
第4章 スポーツの推進に係る体制の整備
第5章 国の補助等
スポーツ関係者の連携と協働の推進や、スポーツ基本計画の策定、これまでの体育指導委員に代わるスポーツ推進委員の設置など、新たな時代のスポーツの推進に向けた様々な施策について示されています。
NAASHの果たす役割
日本スポーツ振興センターは、このスポーツ基本法の目指す姿の実現に向けて、これまで以上に重要な役割を担うことが求められています。平成22年8月に文部科学省が策定した「スポーツ立国戦略」と現在準備が進められている「スポーツ基本計画」を踏まえ、主体的な役割を果たしていかなければなりません。
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